防災士インタビュー

猪熊主計さん

お仕事の内容をお聞かせください

最初は企画開発部から「防災に関する商品を出そう」という声が上がり、話を詰めていくうちに防災に関する事業を立ち上げるという話になりました。この防災ソリューション事業プロジェクトが立ち上がったのは2006年10月です。2007年7月には、防災に関するカタログが発行され、掲載商品が購入できる状態となりました。
 プロジェクトのメンバーは9名おり、防災の知識を身につけるために、全員で防災士の資格を取ることになりました。現在は7名が防災士です。残りのメンバーも取得する予定です。

猪熊さんご自身は2007年の3月に防災士の資格を取得されました。

「防災・減災は奥が深い」と思いました。ただ単に避難や備蓄をするのではなく、支援物資などの機能的な置き場所や保管の仕方、避難所運営などが学べたので仕事にも生かせています。
 防災用品と言っても、食料品と水の備蓄しかしていない企業がまだまだ多いのが現状です。また、非常持ち出し袋を社員の机の下に置く指示が出されても、従来の非常持ち出し袋は大きめで邪魔と思う人もいるようです。結局、他へ収納してしまうという話も聞きました。お客さんのネックになっているのは「スペース」。収納性を考慮して、当社では必要最低限なものをコンパクトにまとめ、マグネットで机に貼り付けられる商品を作りました。

カタログにも工夫がこらされています。

コクヨ防災用品カタログ【ソ・ナ・エル】では、防災に知識がない方にも理解を深めていただくため、導入部分に「企業防災というのはこういうもの」と示しました。特に地震発生時から発生直後、初期活動、復旧活動にわたり、時間軸に沿っているページが我々の特徴的な考え方を表しています。そして同時に、蛍光灯の飛散から身を守る「蛍光灯飛散防止チューブ」や、当社のオリジナル商品である「エレベーター内閉じ込め対策用品」や「オフィス内閉じ込め対策用品」などが掲載されて、いつ何が必要になるかが一目で分かります。

今後の活動をお聞かせください。

以前は自動車の整備士をしていましたが、防災に関する工具の知識の強化に役立てることができ、今の仕事にも生かせています。将来は商品だけでなく、企業防災のノウハウも提供したいと考えています。
 地元の群馬では消防団に所属しており、地域に貢献もでき、やりがいがありました。現在は東京に住んでいますが、災害が発生したら先頭に立ってやっていきたいと考えています。

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