防災士インタビュー

深澤雅人さん

お仕事の内容をお聞かせください

地方自治体の依頼を受けて災害危険箇所の調査や、ハザードマップ作成の業務を行っています。
私が勤務する国際航業株式会社は最先端の空間情報技術を活用し国土保全、防災・災害復興、行政支援など社会インフラの整備・維持管理に係る様々なソリューションを提供している会社です。

ご自身で被災された経験がございましたら無理のない範囲でお聞かせください

東日本大震災の地震発生時は気仙沼市本吉町にいました。顧客との打合せを終えた帰り道、海のそばを走る国道45号を車で走行中、「道の駅大谷海岸」に差しかかった辺りで大きな揺れに見舞われました。ハザードマップ作成の業務を通じて宮城県沖地震等、宮城県内で想定される津波等の被害想定を知っていたため、自分の居る場所が津波の危険性が高い場所で、おおよそ何分後に津波が来る想定であるかを認識していました。少し先に内陸側につながる国道の分岐があったので「そこまでなら間に合う」と考え、揺れが収まった直後から避難行動を開始しました。幸いな事に津波をこの目で見る事はありませんでしたが、「津波が来たー」と大声で叫びながら次々と避難してくる人々の切迫感から、重大な事態が起きている事を実感しました。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

大学院の専攻で津波を研究し地域社会の防災に貢献したいとの思いで今の会社に就職しました。そのため、以前から防災士の資格に興味を持っていましたが、実際に背中を押したのは東日本大震災です。
津波の専門的な知識は大学院で得ましたが、防災に関する総合的な知識を得る機会というのは大学・社会人を通じてこれまでありませんでした。防災士の資格を取る過程で学習する総合的な防災の知識というのはとても貴重なものだと思い、資格の取得に挑戦しました。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように職務や地域での活動に役立てようとされていますか

資格を取る過程で学んだ総合的な防災の知識をハザードマップ作成等の仕事に役立て、地域社会の防災力向上の一助になればと考えております。

今後の課題、抱負をお聞かせください

仕事上は当然ながら、個人としても防災に関する専門的な知識を多くの方に広め、地域の防災力の向上に役立てられるような取り組みを模索していきたいと思います。

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