防災士インタビュー

尾身誠司さん

防災士資格を取得した動機

私は平成15年消防署を退職しましたが、「防災」に関して疑問を持っていました。消防行政は広域化が進み、自然災害の対応はそれぞれの市町村にあり、専門職を置くこともなく大都市に比べ防災対策は遅れていました。特に「自主防災組織」など住民に対する指導はほとんどなく、消防署の「消火訓練、救急訓練」程度でした。

 「自分の命は自分で、地域は地域で守る」この防災の原点を普及するには「自主防災組織」の設立しかありません。消防経験者といえども防災に関しては知識不足であると認識してもらうためには、何か資格があればと思っていた矢先「防災士資格取得講習」を知り、開講を待っていました。

3日間の研修は私に「自信」を持たせてくれました。翌年5月、かねてより準備をしていたNPOを設立、認証を受けました。その年10月23日「新潟県中越地震」が起こったのです。コミュニティーの良かった地域はこの地震を乗り越えたことにより「自主防災組織」の設立は進みました。そして2年後に「新潟県中越沖地震」を被ることになったのです。それまでに設立されていた「自主防災組織」は、安否確認などの初動活動が評価されました。

 今現在98%の設立になり今後はスキルアップを図るため行政とNPOが提携し「リーダー研修会」を毎年11会場できめ細やかに開催しております。今年度は「防災マップづくり」作成のため、DIGを私たちの指導で行うことになっています。現在会員は28名で、うち防災士は13名で活動しています。素晴らしい仲間で「やりがいを感じ、楽しくなければ」続きません。

防災士について
防災士インタビュー