防災士インタビュー

福田健吾さん

お仕事の内容をお聞かせください

高齢者や重い慢性疾患を抱える患者様が多く入院されている療養型の病院で薬剤師をしております。 調剤や医薬品管理だけでなく、病院内の薬剤部門の責任者として、医療安全や感染対策チーム、栄養 サポートチームなどのチーム医療にも積極的に関わっております。

ご自身で被災された経験がございましたら、お聞かせください

中学生の頃(1993年)、釧路沖地震で震度6の地震を経験しました。自分の身の回りには大きな被害 はありませんでしたが、轟音を立てながら猛烈に揺れる家の中で、石油タンクや書棚が倒れてきても、 自分は全く身動きが取れなかったことに恐怖を覚えました。想定外の大きな地震を身をもって体験し たことで、災害について深い興味を持ち始めました。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

子供の頃から気象や自然現象に興味があり、2005年には気象予報士の資格も取得しました。地元のニュース番組で、防災士の資格を持つ気象予報士の方が、災害や防災について的確に解説している姿を見て、防災士という資格があることを知りました。薬学や生命科学、気象学など、今まで自分が学んできた自然科学の知識が、防災の現場でも生かせると思い、防災士の資格を取得しようと思いました。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように役立てようとされていますか

釧路は地震、津波や洪水などの危険に曝されることの多い街です。実際、防災士研修講座にてハザードマップ演習を体験した翌日に、北海道にも影響を与えた台風18号により釧路市内・近郊の一部が冠水するという事態になりました。このような地域の特性を把握し、防災士研修で学んだことを、患者様や職場の安全、そして地域の安全にも活かしていきたいです。また、薬剤師の職能としては、災害時の備えの一つとして「お薬手帳」を市民に広く啓蒙していきたいです。お薬手帳は、先の東日本大震災においても、個人が飲んでいる薬の情報を特定するのに大きな威力を発揮しました。お薬手帳一つを挙げても、震災時における薬剤師の役割や期待も大きくなっていると感じております。日頃の備え、災害時の活動など、様々な場面で活躍できるよう、これからも最新の知識や技術を学び続けていきたいです。

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