防災士インタビュー

桑原紀子さん

お仕事の内容をお聞かせください

「介護のプロ道場」という介護に携わる方向けの、学習支援事業を主宰しています。 助産師・看護師・看護教員・介護支援専門員の資格を元に、介護職向けのスキルアップセミナー開催の他、専門学校や介護系資格取得講座の講師を務めています。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

阪神淡路大震災で被災しながらも看護を続けた知人が多くいます。その貴重な経験を盛り込んだ「災害看護」の開講準備を、看護学校教員時代に携わっていました。
しかし看護職よりももっと多く、災害時に要支援者となる高齢者と接しているのは介護職です。災害に向けて何に備えたらよいのか、その時どうしたらよいのか、準備ができるような支援をしたいと思っていました。その中で、さいたま市の介護職向け防災講習会を受講した時の、防災士の方のお話が、大変解りやすく、最新の情報を得られたため、防災士の資格を取ろうと決心しました。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように職務や地域での活動に役立てようとされていますか

災害時要支援者となる高齢者が、心身ともに安全に過ごせるような知識を、介護職が持てるような支援をしていきたいと思っています。できれば、具体的な行動に移せるような防災計画の立案と、高齢者とともに行う防災訓練を、介護事業所に提案していこうと考えています。

現在、実際に取り組まれていることがありましたらご紹介ください

運営委員をしている「介護ラボしゅう」という介護職員が集うグループで、3月に介護事業所における防災対策についてセミナーの講師を努めました。 想定すべき災害を想定、日頃の備え、災害時の対応などについて私がお話しし、その他高齢者が遠距離の避難をする際の問題、災害時に重要な問題となる「トイレ」の商品体験というコラボセミナーでしたが、今後も継続して行いたいと考えています。

今後の課題、抱負をお聞かせください

訪問介護、通所介護、施設など、介護事業所には様々な形態があります。施設などで生活している高齢者のみならず、在宅で生活をしている高齢者が被災した場合、訪問介護、通所介護の事業所はどのような活動ができるのかということを、事業所だけでなく、行政や研究機関と協力をして、モデルを構築していきたいと思っています。

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