防災士インタビュー

樋田かおりさん

お仕事の内容をお聞かせください

平日はテレビevery/RABニュースレーダーのお天気キャスター、情報番組の司会、定時ニュース、週末は7時間生放送でラジオのパーソナリティなどを担当しています。朝のニュース担当の日は4時起き。帰宅が深夜になることもあります。
 そういう日々の中で地震発生を想定した「災害用アナウンス」の訓練も行っています。これは突然起きる地震に、情報を伝える側として適切に対応するための準備です。

            

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

 阪神・淡路大震災の記憶がきっかけです。その頃わたしは岐阜市に住んでいて、まだ小学生でした。我が家には被害はありませんでしたが、毎日テレビから流れる現地の様子に胸を痛めました。地震発生から数週間後には被災し、まだ両親が見つかっていない少年が転校してきて隣の席になりました。突然震えたり混乱することがあり、一部ではありますが被災者の現状を目の当たりにしました。
 時が過ぎて環境が戻ってもPTSD心的外傷後ストレス障害を患っている人もたくさんいます。災害をなくすことはできませんが、備えの重要性を伝えることで被害を減らすことができるのではと思い防災士になりました。

防災士の資格で得たことをどのように職務や地域の活動に役立てようとされていますか

地域の防災活動に防災リーダーとして活動することがあります。例えば小学校の体育館で「防災すごろく」や「絵本の読み聞かせ」をして地域の人々との交流を深めることもあります。「防災すごろく」は小学生にゲームを通して防災について考えてもらうという企画です。各チームに分かれて子供たちは相談しながらクイズに答え、ゴールを目指します。
 仕事では耐震や地震について考える番組のリポーターをしたり、ラジオで「防災コーナー」を企画して今すぐできる地震対策について呼びかけています。それに対して視聴者の方々からは、避難場所や緊急時の連絡方法を家族で話し合ったとか、家具の配置を見直したとか、非常持ち出し袋のチェックをしたなどの反応をいただいています。
 今後はメディアに勤める防災士として、地域の皆さんと一緒に防災について考えていきたいと思います。

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