防災士インタビュー

酒井紀子さん

お仕事の内容をお聞かせください

 放送局でテレビ・ラジオの天気に関する仕事をしています。
テレビ・ラジオに出演して天気の解説をするのはもちろん、 気象・天候・季節に関する様々な取材もします。 季節の草花の話題や経済活動など毎日の生活には 天気が密接に関係していますから。

ご自身で 被災された経験がございましたら、お聞かせください

 今回の東日本大震災を仙台で経験しました。 怖かったというよりは呆然とした感じです。
 東北放送はすぐに緊急報道体制に入り、地震後は私も報道の仕事のお手伝いを。 リアルタイムに入ってくる情報や映像は耳や目を疑うようなものばかり・・・ 現実のこととは受け止めがたいことばかりでした。
 私には帰る家もありますし、家族も無事です。 沿岸部の方々のことを思えば被災したとは言いたくありません。 ただ家の中は家具が倒れたり食器が割れたりして足の踏み場も無いことになっていましたし、 ライフラインは数日から数週間途絶えました。 片付けがようやく終わったあたりで大きな余震。 揺れ方が違ったのか不思議なことに余震のほうが倒れたものが多かったです。 二度目は片付ける気力が・・・ 日ごろの備えで乗り切れることはたくさんあったはず。 災害への自分の備えの甘さを痛感させられました。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

 気象キャ スターという仕事は防災と密接なつながりがあるため以前から取得したいと考えていました。 気象予報士は国民の命と財産を守るという役割があります。 毎日の天気予報を伝えるうえで気象災害への注意喚起は最重要事項です。
 講習会のスケジュールがあわずのばしのばしにしていましたが 今回の東日本大震災を経験し、優先すべき!と思いすぐに申し込みました。 メディアの仕事をしているからには気象に関する防災知識だけではなく 地震・津波など幅広い知識が必要だと強く思いました。

防災士の資格で得たことを、どのように役立てようとされていますか

 以前から 気象予報士として子ども達への防災教育に力を入れたいと考えて いました。 プラス、地震・津波のことをもっと勉強して気象予報士としてまた防災士として 総合的な防災教育のお手伝いをしたいです。
 今回は地域の人々・子ども達の津波に関する知識の差、避難訓練の差が 生死を分けることになりました。 知っていれば生き延びられるのならば防災教育は必ずやらなければなりません! どのような形で携わることが出来るかわかりませんが 少しでもお手伝いできるならば、と思っています。

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