防災士インタビュー

藤原剛志さん

お仕事の内容をお聞かせください

総合不動産管理会社穴吹ハウジングサービスに勤めており、高松市にあるマンション専用の人財育成施設「あなぶきPMアカデミー」の施設運営や社員教育指導を担当しています。

ご自身で被災された経験がございましたら、お聞かせください

被災経験はありませんが、「鳥取県西部地震」「芸予地震」「福岡県西方沖地震」では地震発生後、直ちに現地に急行して、マンションの建物・設備の点検や修繕などを行いました。 特に、「鳥取西部地震」では、地震後も震度3から4の余震が続き、余震の度に建物や設備の異常がないか繰返し点検したり、入居者の安否確認を行い、連日24時間体制で対応した経験があります。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

仕事上、分譲マンションに派遣する管理員さんや社員の人財育成を行ったり、ご契約頂いておりますお客様や、地域の自治会の住民様にイベントや防災セミナーや訓練など、一定のレベルの防災等の啓発活動は行っていましたが、最近では、東海、東南海、南海地震の発生予想だけではなく、地球上では想定外の異常気象が頻繁に発生し、いつどのような災害にあってもおかしくない状況と改めて思い、より専門的な防災や減災知識を知りたいと、ひしひしと感じていました。
そのようなときに、防災士の活動を聞き、より一層の防災・減災の知識を学び、今後の人財育成や啓発活動等に活かしていきたいと思い、試みました。

防災士の資格を取得して得たことを、どのように役立てようとされていますか

当館では、マンション管理等について、定期的に管理員研修や社員研修を行っていますが、最近では、研修講義の中でも、防災・減災に関する事項について時間を造り、特に自助に関する事項については注力して講義しています。
そして、当館で受講した管理員さんや社員が、各県の勤務先に戻った際には、防災・減災等の意識が各地域で広まってくれれば、と思って取り組んでいます。

現在、実際に取り組まれていることがありましたらご紹介ください

会社で取り組んでいる内容ですが、私の勤めている「あなぶきPMアカデミー」では、「高松市津波緊急避難施設(津波避難ビル)」として高松市長より指定を受けており、津波による避難が必要になる際には、当館の3階の一部と4階を開放する体制をとっています。 また、約200名分(三日間)の非常食や飲料水の備蓄と、復旧支援の為の資機材を保管しています。
その他、非常食や災害対策用品を各種展示し、来館者に、非常食の試食や災害対策用品を手にとって使用して頂き、自助・共助の啓発活動を行っています。

今後の課題、抱負をお聞かせください

私ども「あなぶきグループ」では、災害に強いマンション造りをテーマにグループ各社色々と活動に取り組んでいます。 その中で当社の役割としては、現にお住まいの入居者様に対してどのように防災・減災の啓発や対策を提案していくのかが課題であり、またマンション住民だけでなくそのマンションが建設されている地域の住民様との繋がりをどうやって形成していくのかまでを含めた、活動が求められています。
今後は防災士として、防災セミナーや防災訓練を積極的に行い、マンション入居者様とその地域住民様とのコミュニティの形成に役立つ様に頑張っていきたいと思います。 また、自助・共助を通じて、いざという時に地域一体となって防災・減災が機能するように啓発活動をしていきたいと思います。

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