防災士インタビュー

小林千恵子さん

お仕事の内容をお聞かせください

北の丸公園(千代田区)近くに所在するあおぞら銀行本店において、大規模災害に備え、BCPやBCS等、銀行業務の正常化を図る為の対策を検討・調整・立案し、訓練を行う、危機管理室という部署でスタッフとして勤務しています。

被災経験についてお聞かせ願います

2011年2月に入社し、1ヶ月も経たずに東日本大震災は起こりました。その時、ガラス張りの16階のオフィスから見た光景が、脳裏に焼き付いています。まるでブランコに乗っているかのような大きな揺れがおさまった後、しばらくすると、千葉方面の空には黒煙があがり、職場近隣では建物の天井が崩れ、被害に遭われた方の救助の為たくさんの消防車・救急車が駆けつけていました。階下に見える首都高は、即通行止めとなり、異様なほどシーンと静まり返っていました。その反面、一般道は四方八方から来た車で全く動きが取れず、夜中じゅう真っ赤に灯るテールランプで街は埋め尽くされていました。鉄道も同日夜になってだいぶ復旧はし始めたものの、翌朝も帰宅難民となった人々で駅や車両は溢れかえり、コンビニの食品類は即売り切れとなり、翌朝も店頭には品物が並ばない状況でした。電話は直後から輻輳状態となり、支店ともなかなか連絡が取れず『お願いだから無事でいてください』と祈りつつ電話をかけ続け、やっとの思いで繋がり、行員の無事を確認できたと聞いた時には、涙がこぼれました。

なぜ防災士を目指そうと思いましたか

過去を振り返り、これから私たちが何を心掛けていかなければならないのかを、東日本大震災で学ぶことができました。もっと専門的な知識を学び、防災・減災について地域や職場において、発信していきたいと思ったことがきっかけです。

どのように地域に役立てたいですか

地元である八王子市南大沢は、マンションなど高層の建物が大多数を占める地区なので、まずは近隣に住む人々と親睦を深めることから、防災の第一歩として活動したいと考えています。レクレーションを盛り込んだ防災・減災セミナーなどを行っていきたいと思っています。

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