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台風10号 被災地視察報告/撮影:防災士研修センター 甘中繁雄

  8月19日(金)に八丈島近海で発生した台風第10号は、26日(金)には発達しながら北上し、30日朝には関東地方に接近、30日17時半頃、暴風域を伴ったまま岩手県大船渡市付近に上陸し、速度を上げながら東北地方を通過して日本海に抜けるという、特異な進路をたどった。台風が東北地方太平洋側に上陸したのは気象庁が1951年に統計を開始して以来初めてだった。台風第10号の影響で、岩手県宮古市、久慈市で1時間に80ミリの猛烈な雨となったほか、東北地方から北海道地方を中心に西日本から北日本にかけての広い範囲で大雨となった。また、最大瞬間風速が岩手県宮古市で31.7mなど東日本から北日本では暴風が吹き荒れた。
 岩手県岩泉町では小本川が氾濫し、老人介護福祉施設に泥流が襲い、9名の高齢者が亡くなるという甚大な被害が発生した。この施設では水防法に基づく避難計画が策定されていなかった。また、施設のある地区は浸水想定区域に指定されていなかった。
   高齢者施設や障碍者施設など要配慮者利用施設は全国に31208あるが、国交省の調べによると「避難計画」作成済みの施設は約2.3%の716しかない。避難準備情報発令や洪水警報発表の段階で避難誘導を図ることや、地域住民への事前協力を依頼しておくことが望まれる。
 台風10号の豪雨による浸水被害から約1か月が経過した岩泉町の被害状況、復旧状況の写真レポートです。


小本川沿いの垂水の沢には「土石流危険渓流」の看板が設置されていた

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垂水の沢地区の民家

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国道455号線沿いの巨大な倒木

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畑に流れ込んだ大量の泥、乾燥してひび割れし紋様が・・・

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歩道にも大量の泥が堆積し、通行不能

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20cmほどの厚みで泥が堆積

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小本川河川敷に設置された太陽光パネルにも被害が・・・

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小本川沿いの山の斜面、土砂崩れの跡がみられる

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河川敷の広場に集結された膨大なゴミ

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河川敷の木々にも流されたゴミが・・・

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小本川と国道455号線沿いの工場にも土砂が流れ込んだ

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近隣の民家にも土砂が流れこむ

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小本川から国道を乗り越え、ボートが民家の庭先に

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小本川の泥水がこの高さまで襲ってきた

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小本川に掛かる橋にも泥水が襲う。橋の欄干や水道管も破壊された

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低地の民家にも大量の泥水が襲う

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岩泉の野球グランドに大量の泥が流入、堆積

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楽天イーグルスの軟式野球場も使用不能になった

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グランドに流れ込んだ泥が乾燥しひび割れた状況

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「道の駅いわいずみ」も大きな被害が・・・

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被災から1か月経過、流入した泥はきれいに片づけられた。

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強化ガラスを破壊する洪水の威力

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「道の駅いわいずみ」近隣も民家に流れ込んだ大量の泥土

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被災した牛乳工場

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介護老人保健施設ふれんどりー岩泉の門扉

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「グループホーム楽ん楽ん」平屋造りだったので垂直避難が出来ず、9名の方が亡くなった

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「介護老人保健施設ふれんどりー岩泉」は3階建ての鉄筋コンクリート造り、垂直避難が可能。犠牲者は出なかった

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小本川と施設、河川敷に施設が建っているように見える

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台風10号豪雨災害の犠牲者のご冥福と、被災された皆様の一日も早い生活再建をお祈りいたします