防災士インタビュー

山口 裕さん

お仕事の内容をお聞かせくださいい

株式会社ゆうちょ銀行の危機対策室で、店舗も含めた会社全体の危機管理を担当しています。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

ゆうちょ銀行のサービスは、多くのお客さまにご利用いただいており、個人の金融手段として重要な役割を担っています。災害時といえどもサービス停止は多大なご迷惑をおかけすることになります。このため、担当者の危機管理スキルの専門性を高めるため、危機管理に関する体系的な知識も習得すべきということで、防災士をはじめ最近開設された研修等も含め、いくつかの研修について検討しました。その結果、総合的に見て防災士の研修が最も充実しているということで、担当者全員で受講することになりました。実際、受講してみて、特に会場での講習は実践的な内容で、資料や報道等にはない知識を得ることができ、危機管理業務の観点からも多くの示唆を得ることができました。 防災士の資格を取得して得たことを、どのように役立てようとされていますか 現在の職務は、万一災害が発生した場合に、何よりもお客さまはじめ社員及びその家族など関係者の安全を第一に考動し、次に被災地においても可能な限りゆうちょ銀行のサービスを継続してご利用いただけるようしっかりとした態勢作りをしていくことと考えています。 そのために継続的な社内訓練や研修、インフラの整備などを行って、防災・減災の仕組みを作るとともに、被災時における業務継続対応が確実に行えるよう、日々研鑽して取り組んでいきたいと思っています。

実際に取り組まれていることがありましたらご紹介ください

東日本大震災以降、浮き彫りとなった課題等を踏まえて、首都直下地震を想定した訓練や態勢整備を行ってきました。昨年度からは南海トラフ地震の被害想定の発表を受けて、被害想定地域の店舗等において、災害発生時の安全の確保や業務継続などに対応できる態勢の確立を目指し、取組中です。

今後の課題、抱負をお聞かせください

東日本大震災以降、大規模災害が起きる可能性が高まっていると考える人は増えたと思いますが、家族と話し合って万一の場合の連絡方法等を決めておくなど、具体的な備えをしている人は未だ不十分であると感じています。このため、会社としての危機対応態勢の構築に加えて、社員レベルでの意識の浸透及び向上に取り組んでいく必要があると思っています。 また、個人的には、地域のコミュニティーにおいても、役に立つことができればと考えています。

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