防災士インタビュー

浅田圭子さん

お仕事の内容をお聞かせください

 小学生と幼稚園の2児の母で主婦です。気象予報士の資格を持っており、以前は民間気象会社に勤めておりました。現在は主婦業の傍ら、中学生に理科をアドバイスする仕事をしています。

なぜ防災士の資格を取得しようと思われましたか

 昨年の東日本大震災まで、身の危険を感じる大きな災害に出遭ったことがありませんでした。仕事上、自然現象における災害の知識を持っていると思っておりましたが、そういう仕事をしていたにもかかわらず、やはり現実と知識、経験はかけ離れていることを実感させられました。あの日も、子どもが幼稚園におり、様々な保護者の対応と幼稚園の対応を目の当たりにしたことをきっかけに、子どもの安全を守る役割を誰かが“まとめる”必要性を感じ、それならば私が率先していこうと思い、防災士の資格を取得することにいたしました。

防災士の資格を得たことを、どのように職務や地域での活動に役立てようとされていますか

 先日の震災は、子どもたち自身も体験し、多くのことを学ぶきっかけを得たと思っています。保護者も「自身と子どもを守る」という使命を負っていることに気付かされたはずです。しかし時間とともにその危機感や重大さが薄れていくのも事実で、危機意識が高いうちに親子で減災を考えるきっかけを作っていきたいと思っています。
 私は幼稚園、小学校ともに保護者のPTA活動に積極的に参加しております。PTA活動はご家庭と学校・幼稚園をつなぐ役割を担っているので、いざというときに備える知識や訓練を促していきたいと考えています。また、減災には地域の方々との連携がとても重要です。学校では地域ごとに一斉下校をさせるなどの対応をとる場合もあります。地域全体で、防犯同様、防災・減災に努めていける活動を積極的に提案していくつもりです。

今後の課題について、お聞かせください

 現在行っているPTA活動を通して、発展した減災対策を、親子で学ぶ機会を作っていきたいと思っています。気象予報士や理科の知識も併せて、幼稚園くらいの小さい子から大人まで、身近な自然の大切さとともに、命を奪う脅威も、自分事として捉えられるような手助けをしていくのが今後の抱負です。まずは身近なところから。私と私の家族から始まり、身内、友人、学校や幼稚園、地域と、減災を考え実行していく「輪」をひろげていきたいと思っています。

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