防災士インタビュー

高橋実芳子さん

お仕事などについてお聞かせください

普段は普通の主婦業をし、パート勤めをしています。約8年前に神戸市東灘消防団に入団しました。2年前から神戸市で開催されているセミナー、講演会へ行き知識を吸収しようと勉強中です。

被災の経験についてお聞かせ願います

阪神淡路大震災を神戸市灘区で経験しました。住んでいたマンションは半壊し、当時、2歳の息子と7ヶ月の娘を抱え、親族のいる加古川へ避難しました。途中の長田区では前にも後ろにも行けず、周りは火の海。死を覚悟した瞬間もありました。一年あまりで生まれ育った神戸東灘区に帰りました。その時「がんばれ神戸」の服をきている人を見てなんともいえない気持ちになりました。嬉しい気持ちや、勇気をもらえた気持ち、ごめんなさいという気持ちがこみ上げました。あの時、家の下敷きになっているだろうと思う人を見捨てた事、亡くなった人を運んでいるのを手伝わずに通過した事、我が子を守ることしか考えなかった事、そんな思いから、今からでも何かできると思い、強い母になろうと決めたのです。

取り組んでいることについて、ご説明ください

まず、災害に対して必要なことは、自分の命は自分で守る、自助だと感じています。さらに地域で助け合う共助の精神について学んだので、神戸市の市民救急インストラクターを取得しました。そこで募集をしていた市民に教えるボランティアをさせていただきました。そんな矢先、当時の東灘消防団長に声をかけていただき、消防団に入団しました。初めはいろんなことに挑戦させていただきました。地域の子供達に防災講習、ラジオ関西で震災の話をしたり、女性消防団活性化北海道大会で神戸市から選んでもらい震災の話をしに行きました。東日本大震災の時は日本放送で東北の方へ呼びかけをしました。

今後の課題、抱負をお聞かせください

時代が変わると共に、組織も変わってきました。やりたい事があってもなかなかチャンスがないと感じていました。そこで見つけたのが、防災士という資格です。同時に神戸市のクロスロード研究会を紹介していただき、今はそちらも参加させていただいております。男性もできる、でも女性ならではの社会貢献をしていきたいです。その為にまずは、自分の知識を豊富にし、いろいろな活動をしたいと思っています。

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